2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

事実・想像・理論と、その周辺

1.「言説を紡ぐ/に対する態度」の補足として。 北田 さっきの脳の話で言うと、斎藤環さんがお怒りになっていた「ゲーム脳」論がありました。斎藤さんの反論はおそらく正しい。しかし、問題は斎藤さんを無条件に支持する人たちです。たぶん斎藤さんを支持す…

現代日本社会研究のための覚え書き――3.メディア

今回も、もの凄く長い。例えば「事実が必要とされない理由」などが読まれるときに併せて読んでもらえるとよいと思うのだが、そんな物理的手間をかけてくれる人は少ないかな。でも、このシリーズは1回がだいたいこのぐらいの長さになりそう。家族の時は落合・…

つまんない

黙りたまえ、それが望みならば http://d.hatena.ne.jp/font-da/20080615/1213500136 このレベルでの応答が来てしまった。font-daさんにはmojimojiさんや野崎さんとは少し違った視点があるので、もっと何か別のものを期待していたが、どこかで見たような文言…

暴力とは何か

ところで、暴力的であるとか、暴力性などについて論じるのはいいのだが、こういう議論をしていると一般的な感覚で言う「暴力」の意味との乖離が生じてきて、人文社会科学的な議論への日常的な接触を持たない人にはとっつきづらくなり、コミュニケーションの…

語りへの暴力的な欲望

例えばデリダは、既存の法を個別の事件にそのまま適用することは、正義ではないと言った。判決の産出/算出を一般化可能なプログラムの作動に任せるとすれば、裁判官は機械でしかなくなり、法廷で行われるのは計算に過ぎないことになる。正義に適うのは、既…

現代日本社会研究のための覚え書き――1.家族(第2版)

前回はスピリチュアルについて書いたが、「私らしさ」「個性」の希求や「自分探し」などについて言及するのを忘れた。増補の機会に盛り込みたい。今回は家族についての増補改訂版であり、第1版と認識が変わっているところもある。かなり長いので、注意された…