2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

数学を勉強することの意味――「1+1」の思想

勉強することの意味を尋ねられたらどう答えようかな、などとはよく考えることがあるけれども、今日は特に数学に限定して考えてみようか。先日、数学を勉強するのは論理的思考を養うためだという旨の説明を横耳で聞く機会があって、それも一つの説明だろうな…

政権交代雑感

国内外を問わず、現実政治そのものについて私がオリジナルに語れる有意義なことというのは何も無いので、語らないことにしている。例えば鳩山首相の人事は、小沢幹事長から始まって以来、まずこれ以上は考えにくい配置だと思っていたのだが、そういうことも…

一般想像力批判

自分が小難しい類の本を読むようになってからの短い年月の中でも、最近とみに「想像力」なる言葉を使いたがる論者が増えた気がする。その意味するところには差異があっても、誰もが想像力の「減退」や「枯渇」(あるいは「古さ」)を憂い、想像力の「回復」…

消費者主権政治が政府に要請する二重の課題

「小さな政府と社会保障の両立を求める変な国民」@すなふきんの雑感日記 「小さな政府と社会保障拡大を求める欺瞞」@Economics Lovers Live 「メモ:「小さな政府」、「大きな政府」、「社会保障負担/給付」に関する国民意識」@研究メモ 共通する疑問は、…

ステークホルダー民主主義の射程

濱口桂一郎『新しい労働社会』の末尾近くでは、目指すべき方向性として「ステークホルダー民主主義」への言及が見られる。まだ全体をきちんと読めていないので、書評ということではないが、これは一応私の専門に属することなので、備忘がてら思うところを書…

確率の前と後

東浩紀が福嶋亮大にインタビューを受けた「オルタナティブの思想」『批評の精神分析 東浩紀コレクションD』(講談社BOX、2007年)から(初出2006年)。 じゃあおまえはなぜ一回性とか確率とか言うんだ、というと、これはちょっと難しい話で、僕もよく言語化…