0を0.5と数えるべきではない


2007/04/26(木) 20:52:18 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-336.html

最低投票率の問題@おおやにき


http://alicia.zive.net/weblog/t-ohya/archives/000417.html


異議1.公職者の選挙においても、「議案自体への賛否と異なる」ような「投票自体へのnon commitmentが独自の価値を持ち得る可能性」は――「システム全体の正統性を支持する」という前提の上でも――存在する。例えば、「選びたい候補者がいない」といった理由による抗議の意味での白票・棄権などがそれである。支持する候補者の名前を記す以外の何らかのメッセージを票に込める行為は事実上一つの選択肢と化しており、その行為が持つ有権者にとっての価値を否定できない(と私は思う)。憲法改正にかかわる国民投票においても、例えば改正の発議過程への不満や抗議の意思を示すために白票や棄権といった手段が採られることは有り得る。


異議2.したがって、無効票や棄権行為は「半分支持・半分不支持と計算される」べきではない。その意味は賛否への中立ではなく、それ自体に内在的な何らかの(それが何かは不明でも)意思表示であると捉えるべきである。その帰結として、「2割+αが積極的な賛成票を投じている」からといって、「合計して賛成者は5割+αになる」などと考えるべきではなく、憲法改正に必要な過半数の賛成は、あくまで積極的な賛成票でなければならない。結論として、最低投票率の定めを不必要と考えることはできず、現行憲法はその規定を要求していると言わねばならない。


いまなぜ憲法改正国民投票法なのか

いまなぜ憲法改正国民投票法なのか