大連立打診

 福田首相は2日、民主党の小沢代表と会談し、自民、公明両党と民主党による連立政権樹立に向けた政策協議を始めることを提案した。さらに、小沢氏のかねての主張でもある、そのつど特別措置法を定めなくても自衛隊の海外派遣を可能にする恒久法(一般法)の検討を条件に、インド洋での海上自衛隊の給油活動を再開するための補給支援特措法案への賛成を求めた。しかし、小沢氏は会談後、党役員会に諮ったうえで「(連立協議は)受諾できない」と、首相に正式に回答。首相が「逆転国会」のもとで政策を実現する新体制を模索したトップ会談は決裂した。これを受け、政府・与党は今国会の会期を3〜4週間延長したうえで、特措法案の今国会成立を目指す。民主党など野党が多数を占める参院で可決される見通しはなく、衆院で3分の2以上の賛成で再議決するかどうかが焦点となる。


首相が連立打診、民主拒絶 協議も「反対」@asahi.com 2007年11月02日23時28分
http://www.asahi.com/politics/update/1102/TKY200711020393.html


中選挙区制に戻すことも提案したとの報道も見られるので比較的長期の連立も視野に入れての打診なのかと思わせるところもあるが、どこまで本気なのかは不明。次の衆院選で勝ってもねじれ国会は変わらない以上、総選挙後を見据えて手を突っ込んでひっかきまわすのが最大の目的か。小沢が本当に前向きだったのかわからないが、党内には総選挙で勝ちさえすればという思いがあるのだから、どっちみち連立の可能性が薄かったのは明らか。真意はどこに。

それにしても「大政翼賛会」と言うのはどうなのか。チェック機能が働かなくなると言うが、幅広い合意を取り付けて皆が納得ずくで物事を決めていくのが一番民主的であるはずではなかったのか。コンセンサス志向なら大連立は排除すべき選択肢ではないだろう。強行採決への批判と大連立ないし閣外協力への批判を同じ人が行っているとしたら、主張の整合性を少し説明して欲しい。

個人的には政治的対立軸を明確にするために政党再編もいいかと思うが、あまりにもギャンブルなので、とりあえず各政策について実のある協議が進むことを祈る。その過程に(専門家と)市民がどう関与するかなんだよな、問題は。