2008-01-01から1年間の記事一覧

修士論文について

どうやら晴れてマスターになれるようなので、これを機として、修士論文の要旨と目次を掲載する。斜め読みして頂けるだけで幸い。論文指導では並居る先生方から口々に「よくわからん」と言われ続けましたが、まぁそれも当然で、何せ私自身もよくわからんとこ…

「政局」ってどういう意味なのか

表題の通りの疑問を抱いたので、検索して出て来たものをコピペして整理して少し手を加えると、こんな感じか。 1.(ある時点における)政治または政界の状態、情勢、動向、動き。 用例:「混沌とした―」「―が行き詰まる」「今度の参院選は今後の政局を占う選…

事実が必要とされない理由

死刑や治安悪化言説についても当てはまる現代に共通の問題として、「必ずしも事実が求められていない」ということが挙げられる。求められているのは事実よりも物語であることが多い。死刑の犯罪抑止力を証明する根拠が無いことをいくら説いても、死刑存置派…

死刑の現在性

論座 2008年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 朝日新聞社出版局発売日: 2008/02/01メディア: 雑誌 クリック: 11回この商品を含むブログ (12件) を見る浜井浩一「死刑という「情緒」の前に データでみる日本社会の実情」芹沢一也「犯罪季評 ホラーハウス社会を…

死刑の非論理性、または「罪を憎んで人を憎まず」の(不)可能性について

森達也『死刑』朝日出版社、2008年。 死刑について、安易な二項対立や「べき」論に陥らない形で考えを巡らすために、恰好の良書。基本情報は押さえられているし、死刑囚、元死刑囚、被害者遺族、弁護士、裁判官、検事、刑務官、教誨師、政治家など、様々な立…

『DEATH NOTE』と『20世紀少年』

最新号の『週刊少年ジャンプ』(2008年2月25日号)に『DEATH NOTE』の特別編が載っており、物語のその後が描かれている。相変わらず映画は見ていないが、今回の特別編は過去に私が書いたことを裏付けるような内容になっていると思ったので、再掲する。 『DEA…

悪質なコメントについて

http://d.hatena.ne.jp/kihamu/20080119/p2#c1201993153 このコメント以下で起きた事態について、事が大きいので、独立したエントリを立てておくべきだと感じました。多くのことを述べるつもりはありませんが、二度とこういった事態が起こらないように願いた…

現代のアナーキズム思想(英米圏中心)

アナーキズムの勉強、長いことしていない。以下は、大変勉強になるので、ご紹介。リバタリアニズムにご関心の向きにも薦める。 アナーキズムとリベラリズム http://black.ap.teacup.com/anarchism/191.html アメリカ・アナーキズム http://black.ap.teacup.c…

現代国家とポピュリズム

去年のある時期から、現状認識についてまとまったことを書かなければならないという思いに駆られていて、それは主に社会学的な意味でということなんだが、社会学的な現状認識となると非常に総合的な判断として家族やら経済やら司法やら、色々な分野に目を配…

後藤さんの宮台批判について

これも書き付け程度に。断片的な言葉をめぐって誰かと応酬するのは嫌なので、この件については考えがまとまるまで一切書かないのが賢明だと思っていたのだが、考えをまとめるために時間を確保する見込みが当分無いし、誰だか知らないが何となしに催促されて…

議論の魅力

dojinさんへの応答 http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20080117/p1 これを読んでいて何か言いたくなったのだけれども、何も言えそうにないのでメモ書きに留めておく。議論が噛み合わないのは、双方がそれぞれ相手の言説を誤解しているからなのか、それとも単な…

民主主義は裁判員制度を支持しない

2008年を迎えた。次に迎えるのは2009年である。2009年には、裁判員制度の開始が予定されている。裁判員制度は、国民の司法参加の名の下に導入されたものであり、いわば民主主義の理念をその基礎に据えていることになっている。だが実際には、裁判員制度が民…