雑記

政治過程または一般的決定過程におけるステージ・アクター・評価

2007/09/09(日) 20:00:17 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-362.html 西野喜一『裁判員制度の正体』(講談社:講談社現代新書、2007年)を読んで裁判員制度への消極的態度を新たにしたわけだけれども、どういうプロセスにおいてどういうアクターが関与…

オーストラリア人は麻生太郎が嫌いだ

2007/06/21(木) 15:23:21 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-347.html 某方面からタイトルの旨の話を度々聞かされるので、勉強がてらメモ。特段何かコメントしたいわけではないのだが、確かに日本のメディアではほとんど聞かないので。麻生が首相になる…

平和主義についての何度目かの呟き、あるいは思想の継承と発展について

2007/05/23(水) 21:09:13 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-342.html 映画『パッチギ!LOVE&PEACE』を観た。素直に良い作品だと思った。前作と比べて格段に低い評価を与える向きもあるようだが、私は賛同しない。 丁度ここ数日の頭がそういう方面に向…

新自由主義からgated communityまでの雑感

2007/04/21(土) 00:08:04 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-334.html まだ途中までしか読んでいないが、デヴィッド・ハーヴェイ『新自由主義』(作品社、2007年)では、「理論としての新自由主義」と「実践としての新自由主義」が区別されつつ、議論が…

経験科学はいかにして政治的たり得るか

2007/04/14(土) 22:38:50 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-333.html 4月だから、というわけでもないが、ヴェーバーから少し引いてみたい。 さらに、われわれは、もしある考えられた目的を達成する可能性が与えられているように見えるばあい、そのさい…

民主主義の振幅

2007/03/09(金) 22:00:16 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-325.html 塩川伸明HPより、市野川容孝『思考のフロンティア 社会』(岩波書店、2006年)の書評(稲葉さんブログ経由)。 http://www.j.u-tokyo.ac.jp/~shiokawa/ongoing/books/ichinokawa.ht…

stakeholder/ステークホルダー/ステイクホルダー研究あれこれ

2007/02/27(火) 18:02:45 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-324.html 更新をサボっているので、久し振りに研究に関係することを少し書いてみる。と言っても、あくまで手持ちのストックからリンクを貼ってみる程度。私の研究課題が何か忘れている人は「…

無様なのはアンタだ

2007/02/10(土) 19:08:27 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-321.html 前回のエントリは言うまでもなくhttp://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20070207/p1を受けてのものであったが*1、この時はむしろ自分自身と状況そのものに苛立って書いた。今は稲…

政治思想史を学ぶ意義とは何か

2006/12/09(土) 18:58:49 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-301.html これもレポートからの流用。A4一枚ということで30分ぐらいでパパっと書いたもの。書いた当人としてもつまらんなぁと思う内容だけれども、学部生の皆さんが似たようなテーマのレ…

池内恵をこう批判してはいけない

2006/10/23(月) 21:00:36 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-286.html そういえば、少し前にご紹介いただいた栗田論文(現代思想の方)は最近ざっと目を通した*1。多分もう一つの方が詳細なので本人にとっては言葉が足りていない部分もあるのかもしれな…

民の政治学よ、どこに

2006/10/20(金) 18:14:19 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-285.html こういうことを書いていいのか、よく解らないんだけれども、常日頃思っている漠然とした不満と言うか、不安と言うか、やりきれなさと言うか。 私の先生はいつも、我が大学の政治学…

責任と自由―3.他者と無関心

2006/09/21(木) 20:46:15 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-279.html 責任について、と言えばということでサルベージ。長いし、未整理だし、主張がまとまっていないし、非常に読みにくいだろうけど、とりあえず。 きはむ: ただ、批判しているわけでは…

刑事裁判への被害者参加

2006/09/07(木) 13:46:59 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-277.html 忘れないように、一応メモ。 http://www.asahi.com/national/update/0906/TKY200609060437.html 杉浦法相は6日、犯罪被害者が刑事裁判の手続きの中で被告に直接質問したり、民事上…

「やむをえない犠牲」はお前が負え

2006/09/04(月) 17:15:50 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-276.html 従って、この場合は文脈からして、「イラク解放のためのやむをえない犠牲」だとアメリカ兵は言いたかったのだろう。しかし、アメリカ軍の爆弾やミサイルで殺された当人や遺族にとっ…

理論の開放性

2006/08/30(水) 16:24:32 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-272.html しばらく前から私は近代とかポストモダンとかいう話を口にしなくなっている。色々本を読んだり考えたりしていくと、直接の興味関心などはかなり変遷していく。けれども、現在の自分…

黙祷と吐き気

2006/08/06(日) 14:22:58 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-269.html 8月6日ということで早めに起き、テレビの前で黙祷を済ませてから朝食を摂る。別に毎年こうであるわけではないが、できれば黙祷ぐらいはしたいと思っている。小学生ぐらいだったの…

靖国再論、するまでもない

2006/08/04(金) 22:06:32 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-263.html 靖国問題は相変わらず空転している。細部についてはともかく、私の基本的な意見はこちらに書いた通り変わらない*1。とりあえず無宗教の国立追悼施設をつくればいいじゃん。千鳥ヶ淵…

ゼミナリステン諸君へ

2006/07/08(土) 22:54:23 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-246.html ローカルなネタを一つ。と言うより、ローカルなのかい?という話。 「ゼミテン」という言葉を使う/使ったことがあるだろうか。「ゼミナリステン Seminaristen」(ドイツ語で「ゼミ…

神々の争いと無限の「他者」

2006/06/05(月) 22:47:43 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-234.html 「僕たちと一緒(いっしょ)に乗って行こう。僕たちどこまでだって行ける切符(きっぷ)持ってるんだ。」 「だけどあたしたちもうここで降りなけぁいけないのよ。ここ天上へ行くと…

修復的司法批判メモ

2006/05/15(月) 22:40:35 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-224.html 修復的司法についてはずっと勉強したいと思っているが、未だに基本的なことすら勉強できていない。宮台真司が上野千鶴子による修復的司法の持ち上げを批判しているので、メモとして…

酒井おばさんと池内ボッチャン

2006/04/30(日) 14:39:13 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-218.html たぶん、一ヶ月ぐらい前だろうかと思うのだが、池内恵と酒井啓子の対立構図について書こうとしたことがある。手違いで下書きが消えてしまって、改めて書く気を喪失したので結局流れ…

stakeholder@国際政治

2006/04/26(水) 01:10:52 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-216.html 何だかややこしい話になっている。一応取り上げておきたい。 昨年来、米国が、中国に対して「責任あるステークホルダー」たることを求めている。 この言葉を最初に発したのはゼーリ…

なぜ豆腐を食べてはいけないのか

2006/04/21(金) 23:28:24 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-215.html 戦争が行われる。あなたはそれを非難する。 君は、彼がただ川の向こう側に住む人だという理由で彼を殺してよいと考え、彼女がただ川のこちら側に住む人だという理由で彼女を殺して…

個人主義的アナーキズムは無かった?

2006/04/08(土) 23:44:27 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-209.html シュティルナー関連で検索かけてたらタナカさんのブログを発見して、およよ。 恥ずかしながら、本当に今日まで知らんかった。何でだろう。 遡って読んでみると、私のエントリが論駁…

大衆の原像、その後

2006/03/26(日) 00:05:01 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-194.html 私の世代で吉本隆明を読む人がどれくらいいるか知らないし、私も理論書は『共同幻想論』ぐらいしか読んでいない。それでも、私にとっては丸山真男などよりよっぽど重要な思想家に思…

売れない芸人

2005/09/12(月) 16:09:36 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-135.html 今日のいわゆる質疑・討論の問題点は、政府対民党という明治からの歴史を継いでいますが、とくに戦後、旧保守・革新いずれも教条的組織政党をめざした結果、国会は賛否を討議で決定…

敵に似るというブービートラップ

2005/08/21(日) 16:11:39 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-119.html 別にわざわざエントリを起こすほどのことを書こうとは思わないのだが、昼間は暑くて勉強する気になれないこともあり、拙論とじゃれ合ってくれるあたたかな方々の議論がそれなりに蓄…

「市民社会」という彼岸/悲願

2005/07/21(木) 22:59:39 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-103.html 『社会認識の歩み』内田義彦(岩波新書、1971年) こういうところばかりを引用すると、うんざりした声が聞こえてきそうだけれども。 しかし私がここで注意したいのは、「テイク…

『アダム・スミス』 高島善哉

2005/07/14(木) 14:42:40 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-100.html 岩波新書、1968年。 まず人間とはそもそもなんであるか。人間は一方からみれば理性の持主であり、精神の所有者である。この見方によれば、理性や精神の自覚の弱い人間は真の人…

昼間のルソーはちょっと違う

2005/07/02(土) 15:26:44 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-94.html ルソー『社会契約論』を読むと、既存の制度や理論がいかにここから基礎付けられているかを思い知り、何だかしみじみとした気分にさえなる。誰もがいちいちルソーを参照して考えてい…