社会

無様なのはアンタだ

2007/02/10(土) 19:08:27 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-321.html 前回のエントリは言うまでもなくhttp://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20070207/p1を受けてのものであったが*1、この時はむしろ自分自身と状況そのものに苛立って書いた。今は稲…

正しさは社会を良くするか

2007/02/08(木) 19:33:55 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-320.html パオロ・マッツァリーノ『つっこみ力』(筑摩書房:ちくま新書、2007年) 面白くて、とても良い本である。社会科学との付き合い方について、とても説得的な議論がなされており、『…

自由と管理―パノプティコンと現代社会

この記事は、「リバタリアンが導出する「大きな政府」」の着想と文章の一部を生かして執筆したものです。

祭りのあと―世界に外部は存在しない

この記事は「araikenさんの内田氏批判再考」「「外部」を志向することの困難」「祭りの後、逸脱の果て」「新自由主義的言説の二重構造」を素材として加筆・修正を施したものです。

「降りる自由」についての事後的雑感

2006/09/25(月) 16:36:14 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-280.html すでに和哉さんにご指摘をいただいたが、『波状言論S改』の東・鈴木・北田鼎談を読み返してみた。何で忘れていたのだろう。 鼎談の一部は北田のブログにも載っているはずだが、そこ…

飯を食わねばならぬみじめさ

2006/05/04(木) 22:46:37 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-221.html 若者論の大枠は「学びからの逃走・労働からの逃走」というトレンドが心理的な問題(若者の内面の問題)なのか、経済的な問題(雇用の仕組みの問題)なのかという対立に収斂している…

イデオロギッシュにニートを撃て

2005/12/02(金) 23:48:21 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-175.html ウェブ上でタダで読める文章をまとめた本を、逡巡しつつも結局買ってしまう私は、やはり旧世代の人間ですか。 『知に働けば蔵が建つ』 内田樹 内田さんの本は、『寝ながら学べる構…

責任って何かね

2005/11/05(土) 16:26:50 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-153.html 森 あるメディアのシンポジウムで、僕が話をしたあとの質疑応答のとき、NHKのプロデューサーが発言しました。「メディアの責任について、森さんはどう思うか」と。 このとき彼が…

隠れ布教者の誘惑に抗して

2005/08/28(日) 00:16:46 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-121.html 誘惑@祭りの戦士 何かを手にしようとするなら、何かを失わなければならない この言葉だけを取り出して語るよりも、この言葉が発せられた文脈から検討したほうが妥当だろう。 文脈…

敵に似るというブービートラップ

2005/08/21(日) 16:11:39 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-119.html 別にわざわざエントリを起こすほどのことを書こうとは思わないのだが、昼間は暑くて勉強する気になれないこともあり、拙論とじゃれ合ってくれるあたたかな方々の議論がそれなりに蓄…

免罪符は要らない

2005/08/12(金) 19:44:11 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-115.html 『マルクスだったらこう考える』的場昭弘は、基本的につまらない本だった。敢えて言及するなら、ということで以下。 現実の出来事や問題に関して、宗教に解決を求めてはいけない。…

祭にまつわるエトセトラ

2005/08/11(木) 19:18:05 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-117.html 政治的・人間的センスを疑うのは自由だが、興味を持てないものは持てないのだから仕方がない。という話はどうでもよくて。 「具体的なビジョンによって構想されるマクロな変革さえ…

共同性の社会学、あるいは祭りと日常

2005/07/31(日) 16:35:42 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-111.html 「祭り」というテーマに関しては、まだまだ思うところはある。 藍川さとるの「晴天なり。」シリーズ第三巻『サンクス・ア・ミリオン』から少し。 小さな頃には よく あったよな たと…

祭りの後、逸脱の果て

2005/07/31(日) 16:28:33 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-108.html 私は過去、araikenさんの内田樹氏批判について断続的に横槍を入れてきた。そしてaraikenさんのアプローチに漠然とした疑問を呈しながらも、一旦槍を収めた。あの時のぼんやりとした…

「市民社会」という彼岸/悲願

2005/07/21(木) 22:59:39 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-103.html 『社会認識の歩み』内田義彦(岩波新書、1971年) こういうところばかりを引用すると、うんざりした声が聞こえてきそうだけれども。 しかし私がここで注意したいのは、「テイク…

『アダム・スミス』 高島善哉

2005/07/14(木) 14:42:40 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-100.html 岩波新書、1968年。 まず人間とはそもそもなんであるか。人間は一方からみれば理性の持主であり、精神の所有者である。この見方によれば、理性や精神の自覚の弱い人間は真の人…

「内田氏批判」観覧のあとがき

2005/06/25(土) 18:16:25 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-89.html 「居直り」という問題 その1 「居直り」という問題 その2 内田批判のまとめ araikenさんが内田氏批判劇にひとまず幕を下ろしたわけで、わざわざリプライを頂いた身としては、何か…

「強い個人と弱い個人」の語り方

2005/06/11(土) 01:12:32 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-82.html 「強い個人」と「弱い個人」については、何回か断片的に書いてきた。個人的に改めて少し整理する必要を感じたので、現時点での考えをまとめてみたい。 強い個人というのは、近代的個…

「外部」を志向することの困難

2005/05/28(土) 16:13:19 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-75.html このエントリは、「araikenさんの内田氏批判再考」の続きである。 まずはaraikenさんの最近のエントリから引用する。 以下、「センセー、やっぱり違うと思います! その1」より。 4…

araikenさんの内田氏批判再考

2005/05/27(金) 01:46:18 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-74.html araikenさんによる内田氏批判は未だ熱い。現在は、内田氏の文章をaraikenさんとは別様に解釈している複数のブロガーからの内田氏擁護論に対する反論の展開に状況は移行しているよう…

リバタリアンが導出する「大きな政府」

2005/05/03(火) 21:51:55 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-57.html マックス・シュティルナーの思想は自我観、所有観、そして「唯一者」観においてきわめて独創的であり、また私がこれまで考えてきたこととほぼ一致する方向性を持っていた。 何より驚…

現代日本―ポスト福祉国家

2005/05/01(日) 17:12:26 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-56.html 余裕があるときにもう一度まとめて考え直す為の整理。 希望格差社会 階層化=大衆社会の到来 サンヘドリンの法理 ニーチェとオルテガ 「貴族」と「市民」 以上、@内田樹の研究室。 …

「こども」の悩みと生々しさを直視

2005/04/22(金) 20:32:04 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-49.html 「こどものことども」@おおやにき 何日か前に、小学生だかの子供を持つ主婦から、息子を含む学校行事のご一行が愛知窮迫もとい愛・地球博の会場入り口に設置された金属探知ゲートを…

読み手の問題か、書き手の責任か

2005/04/16(土) 16:36:28 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-43.html たまたま通りがかりに、前から保留にしていた問題に関連する議論を見つけたので、レッツエントリー。 ある日の「ブログ時評」コメント欄でのはいじゃんぷ氏の発言。 ところで「居丈…

構造的自己満足と圧倒的「正しさ」

2005/04/06(水) 22:16:04 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-36.html 「記識の外」から、引用(コメント欄)。 政治的立場がまるで違う人たちが一様にヨハネ・パウロ2世の功績を称えているのを見ると、教皇の死をもってして自らの贖罪を行っているよう…

実感と想像力

2005/04/02(土) 14:10:25 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-33.html 実感がわかないんだよねぇ、と、よく言われる。 自分達の国の飽食、大量消費が貧しい国の飢餓を助長しているといった旨のデータ、論理を見聞きしたとき。 戦争や貧困といった「昔話…

スポーツ選手と芸能人の説明責任

2005/04/01(金) 00:40:11 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-32.html これと、 http://blog.livedoor.jp/monapopu/tb.cgi/17169365 これに、 http://blog.goo.ne.jp/kurokuragawa/e/917ba033467438fd937f9d98ea145d14 関係することを以前書いたことがあ…

可視化・相対化・自覚化とその先

2005/03/28(月) 18:30:25 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-29.html 権力に支配されていても、無痛文明に侵されていても、洞窟の中でただ火に照らし出された影だけを世界と思って生きていたとしても。 その事実を告げられたとき、それで何が悪いの?、…

「在ること」の肯定法

2005/02/25(金) 00:46:00 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-15.html http://d.hatena.ne.jp/dojin/20050210 私的所有制度の「相対化」っていうのは、いい表現ですね。 『私的所有論』はおれのメイン関心とつながるので、そのうち読みたいと思っていま…